青空に白球を

五名部員がいなければぶとして成立しないのだが、そこはそこ。

文芸部部長で私を部に誘った本人、我妻深乃(あがつまみの)先輩はちゃっかり二年生を三人と一年生を二人、確保している。

ちなみにもう一人いる三年生の先輩、佐々弘矢(さざひろや)先輩は副部長であり深乃先輩の彼氏でもある。


私を含め総勢八名の文芸部のうち、五名は幽霊部員。


まぁ、私的にはそれは嬉しいんだけどね。


「天音ちゃん、そこにある文庫本取ってくれるかな?」

「佐々先輩・・・・」

深乃先輩はいつの間にか席を外していて、図書室のカウンター席には私と佐々先輩しかいなかった。