青空に白球を

「初めまして、埴科天音です。せつなって可愛い名前ですね。どんな字を書くんですか?」


中学入って初めての女の子との会話。

そのせいか、自己紹介に敬語を使ってしまった。

だけど、長月さんは気にすることなく笑顔を向けてくれた。

「雪に那覇しの那で、雪那です。よろしく、埴科さん」

そのまま、お辞儀をしてくれた。

か、かわいー!


腰に届くほど長い黒髪がさらりと揺れる。


うわー、女の子だよー!!

当然だろと、自分の心の声に自分でツッコミをいれ、ニコニコ笑う長月さんにときめいていると、