中学校生活最後の席替え。
『好きな人と隣になりたい』
そう思うのが乙女心。
……なんて、好きな人もいなければ
初恋もまだなあたし、
吉岡美咲(ヨシオカミサキ)に
とって席替えは単なる気分転換
なのだが。
そもそも、あたしは男子が嫌いだ。
「美咲の隣になれるかなぁー」
親友の高柳果穂(タカヤナギカホ)が
言った。
「なれるといいね!」
あたしは笑顔で返す。
ガラガラッ
先生が入ってきた。
「じゃあ、出席番号順に
くじを引いてくれー」
先生にそう言われて、
みんなは順番にくじを引いていく。
中学校生活最後、か…。
結局、男嫌いも治せなかったな…。
あたしがそんなことを考えていると、
先生に呼ばれた。
「おーい、吉岡ー。
次はオマエだぞー?」
「あ、はい」
あたしが引いたのは、25番だった。
隣の席は…杉本徹(スギモトトオル)
くんだ。
あたしが25番の席に座ると、
2人の女子が呟いた。
「杉の隣いいなぁー」
「吉岡さん羨ましー」
どうやら、杉本くんはモテるらしい。
目をやると、彼女たちの席は
果穂の席に近いことがわかった。
めんどくさいことになる前に
交換しようかな…。
あたしがそう思い、
「もしよかったら交換しようか?」
と言おうとして立ち上がったとき、
杉本くんが声をあげた。
「だーめ。おれが許さないから」
…え?
どういうこと?
『好きな人と隣になりたい』
そう思うのが乙女心。
……なんて、好きな人もいなければ
初恋もまだなあたし、
吉岡美咲(ヨシオカミサキ)に
とって席替えは単なる気分転換
なのだが。
そもそも、あたしは男子が嫌いだ。
「美咲の隣になれるかなぁー」
親友の高柳果穂(タカヤナギカホ)が
言った。
「なれるといいね!」
あたしは笑顔で返す。
ガラガラッ
先生が入ってきた。
「じゃあ、出席番号順に
くじを引いてくれー」
先生にそう言われて、
みんなは順番にくじを引いていく。
中学校生活最後、か…。
結局、男嫌いも治せなかったな…。
あたしがそんなことを考えていると、
先生に呼ばれた。
「おーい、吉岡ー。
次はオマエだぞー?」
「あ、はい」
あたしが引いたのは、25番だった。
隣の席は…杉本徹(スギモトトオル)
くんだ。
あたしが25番の席に座ると、
2人の女子が呟いた。
「杉の隣いいなぁー」
「吉岡さん羨ましー」
どうやら、杉本くんはモテるらしい。
目をやると、彼女たちの席は
果穂の席に近いことがわかった。
めんどくさいことになる前に
交換しようかな…。
あたしがそう思い、
「もしよかったら交換しようか?」
と言おうとして立ち上がったとき、
杉本くんが声をあげた。
「だーめ。おれが許さないから」
…え?
どういうこと?
