夏彼氏




「なにこの樽⁉」


そこには木製の大きな樽が有った。
上には大きな漬物石。


気になった私は10kgはあるだろう石を下に下ろし、蓋を開けてみた。


「うわっ‼酸っぱい‼なにこの匂い…。」



よく見てみると、それは梅干しだった。


「おばあちゃん、こんなの毎日食べてんの⁉」





そして、やっとの思いで漬物石をもう一度樽の上に置いた。




冷蔵庫の中を見ようと思い、歩き出すと、テーブルの上に一枚の紙が有った。




『毎日梅干しを朝一つ、夜一つ食べなさい。』



おばあちゃんの字だった。