放課後。



アタシは、とぼとぼ歩いていた。


すると、声をかけられた。


「ねぇキミ」


振り向くと、今日桜咲が指さしてたイケメンがいた。


「何ですか……?」


「俺とさ、付き合わない?」


「はぁ!?何言って……っ!!」


イケメンの唇がアタシの唇に当たる。


「ちょっと、やめてよっ!!」


「ははは、ゴメンゴメン。あまりにも可愛かったからさ。ね、いいでしょ?俺と付き合おうよ」


「いやです!だってあなた女の子にモテモテで浮気しそうですし」


「俺は、ああゆう自分にたかってくる女は嫌いだ。キミみたいな娘が好みなんだよ。」


「でもダメですっ!!」


「何でかな?」


「アタシ…大好きなカレシが高校三年間イギリスに留学してて…ちょっと前に別れを告げられたんです。でもあの人のこと大好きだから……キャッ!?」


アタシはイケメンに抱きしめられた。


「そんな悲しい過去も、俺がカレシになって消してやる。」


悲しい過去を…消す…か。


この人悪い人じゃないかも?


抱きしめられたまま、アタシは小さい声で言った。


「じゃあ…付き合ってください………」