私とお父さんは、 この広い家を、 私と同じ神山高校の生徒に 下宿所として貸している。 愛称は「如月荘」。 今、4人の下宿人がいる。 下宿所といっても、 みんなに家事は手伝わせるし、 門限もある。 それは、 お父さんが下宿人を 「家族」として迎え入れるから。 お父さんはみんなを信頼してるし、 だからこそ心配だってする。 私はそんな父を尊敬していた。 私には ひととの上手な接し方が わからなかったから。