自分の言いたいことをいう。 それだけのことが、私には怖くて できなかった。 でもこの人は、私が言ったことを 優しくうけとめてくれる気がして、 「私の家下宿所なの。 よかったら見に来て」 と勢いで言ってしまった。 「そうなんだ! うん、見に行きたい!」 なんの躊躇いもなくそう答える彼に、 私はわらってうなずいた。 なんかこの人、すごく素直だなぁ。 「そうだ、俺、一年一組の日向 恵。君は?」 「私は一年二組の如月 真織だよ」 ひなたくんかぁ。 …ん? ひなためぐみ?