リアンSide

「っぐぁっ!!!」
「勝負あったな…リアン」
「お前…どこまであの女に惚れてんだよ。」

ルークの力は異常だった。

今までの何倍も強くなっていた。

ルークをここまでにするこの女はなんなんだ。

「俺は国へ帰る。まだどうするか決めたわけじゃないが、これは世界の問題だ。王の会談を近々行うことにしよう…いてててっ。」
「お前自己再生もできなくなったのか。」
「お前やりすぎ。」
「歌恋に手出すお前が悪い。」
「ったく。またな。」

体が痛い。

あの女に拒まれたとき今までない気持ちになった。

俺は今まで女に拒まれたことがない。

そのせいもあるのだろう。

俺じゃなくてルークを選んだことも、あの反抗的な目もあの女の全てが気に入らない。

そんな女をあいつが必死で守る理由がわからない。

こんな女のどこがいいんだ。

第一印象はよかった。

だがその後が気に食わない。

あぁっ。ムカつく!

なんなんだよっ。

しかもルークの顔。

あんな優しい顔させるとかマジいみわかんねぇ。

「なぁ。ルーク。」
「あ?まだいたのかよ。」
「なんでそこまでするんだ。」
「好きだから。それだけ。」
「わかんねぇな。その気持ち。」
「お前にもそのうちわかるよ。」
「俺にも分かるってか?」
「あぁ。好きな奴のためにならなんでもできるよ。」
「お前。本当に変わったな。」