『ふーん、まぁ君の前だからね。
とりあえず、よく見せたいじゃん?」




「…。私女子力ないから、確かに素敵に見えますけれど。」




『けれど?』





「…、なんでもないです。
今度料理教えてください。」



悔しさ半分、嫉妬半分で持ちかける。




彼は前髪をうっとおしそうにかきあげる。
そのおでこが綺麗だと思ったのは内緒だ。



『良いですよ、まぁ、当面は俺が家事はするので。
君はとりあえず働いてください。』



「どういう意味です?」




『そうですね、俺が専業主夫するんで。』




「い、いや、そのシチュエーションには論理の飛躍をかなり感じますね。」