彼らは髪の色で国族が分けられている。 純色の者もいれば、もちろん混色や薄色の者もいる。 多少の違いはあっても、同族で大きな色の違いはなかった。 …しかし、どの族の色にも属さない者が出てきた。 ある日突然キール地方に現れた幼い子供。 彼らの髪は、まぶしいくらいの「赤色」であったのだった―――…。