キール地方には、6つの国族がある。



キール地方最大の国、ヴィルニ国。

国民が多く、城下町はいつもにぎわっている。
国の中心にある巨大な城には王族一家が住んでおり、皆、月に一度だけ彼らを拝見できる式典を楽しみにしていた。

彼らの髪は、きらびやかな「金色」である。


キール地方最大の樹、「千年樹」を代々守っている、アーバン国。

ヴィルニ国ほど大きな国ではないが、商業が盛んで、国民全員が農業や林業に励んでいる。
木々に囲まれた国なので空気が綺麗で、病気がちな人がよく訪れる場所となっている。

彼らの髪は、夕日のような「橙色」である。


ザルド海に面している、サルーン国。

主に漁業や他地方の門となっていて、毎日いろいろな人が出入りする場所となっている。
名物の双子の王子と王女が主に門番となっているが、王子は自ら海に入って魚を獲ったりしている。

彼らの髪は、輝く「銀色」である。



主に護衛などの依頼を受けて生活している、バートン族。

高い木々が並ぶヴァレッツ森の中にいる彼らだが、それぞれの国との距離も近く、依頼も受けているため国族の交流は盛んである。
族長のゲネを中心に、族民はそれぞれ得意分野の強化を行っている。

彼らの髪は、澄んだ空のような「青色」である。


占いや魔術に長けた、ピリア族。

ザルド海とさほど遠くないため、他地方の者たちが占いを受けようとたびたびやってくる。
また、動物たちとの共存も図っており、ピリア族のあるザンブ森には動物の鳴き声や足音が絶えない。

彼らの髪は、美しい「紫色」である。



どの国族とも交流せず、誰も族民の姿を見たことがない、センヴィ族。

すべてが謎に包まれたゼンヴィ族は、最早人が住んでいるのかどうかもわからない。
中に入った者は、二度と出てこないという話もある。

彼らの髪は、もちろん不明である。