一階に着いたエレベーターを降り、人口密度が半端じゃないそこを進んで行く。
このフロアは、コンビニを初め食堂やカフェなど、職員の昼休憩として最適な場なので、この時間帯に来るといつも騒がしい。
あまりこういう所は好きではないのだが、何せサンドイッチの欲望に駆り立てられたので仕方あるまい。
やっとの思いでコンビニに辿り着き、おにぎりやサンドイッチの軽食ゾーンへ。
その棚を見つめ、何にしようかと物色。
品揃えが豊富なため数々の種類がある中、ハムサンドに手を伸ばした。
すると、
「あれ、梓だ」
聞き慣れてしまったその声に振り向き、なんて偶然なんだ、と目を丸くする。
いちごミルクを片手にする、弥生がいた。
「珍しいね、梓がお昼にここ来るなんて」
ニコニコと微笑みながら私の元まで歩いてくる弥生。
その格好は当然だが仕事用のスーツを着こなしている。なるほど、女性社員がキャーキャー言うわけだ。
私が手にするハムサンドを見て、“サンドイッチもいいな”と呟いている弥生。
私にしては、君が手に持っているそのピンク色の飲み物が気持ち悪くて仕方ないがな。
「うん。…いちごミルクって見てるだけで胸焼けが」
「うるさいよ」
「…いちごにミルクって……混ぜる意味」
「いちごミルク馬鹿にしたら例え梓でも許さないからな」
「どんだけ溺愛してんだ」
