なのに……。 「これ、いいなぁ……」 なんて、上目遣いされちゃうと俺ってば弱いんだよなぁ。 その目、だめぇだってーの。 上目遣いとか、ちょー反則じゃん。 俺の心がぐらぐら揺れる。 結局俺ってば、早紀には弱いんだ。 仕方ないから、百歩譲って。 「じゃあさ。家に戻って、早紀がこれ履けたらあげるよ……」 「ホントにーー」 俺の提案に、早紀がウキウキとし始めた。