つきのなかみ




「じゃあ俺、帰るね」

「風邪、移ったかもしれないし帰ったら手洗いうがいしてね」

「だから馬鹿は風邪ひかないんだってば!」

「はいはい、またね」



閉まった窓の向こうでツキ君がバイバイと手を振って、あたしも手を振り返した。