「じゃあね。気をつけて帰りなさい」 そう言っておじさんはくしゃくしゃと私の頭をなでて去って行った。 私は一人取り残され、しばし呆然とした。 あんなおじさんは初めてみた。 すごく冷たい目をしていてとても怖かった。 でも、きっと何か事情があるんだろう。 おじさんもきっとすごくつらい思いをしているんだと思う。 初めて会った時の言葉を思い出した。 『君もつらいことがあったのか?』 『・・・おじさんも?』 おじさんに何があったのかは知らない。 でも、私に何かできることがあればいいのに。