やめやめ。

答えのないこと考えたって
仕方ないし時間のムダ。

「あ、栞那ー
英語の教科書見せて?」

「え?持ってなかったの?」

だってさっき
教えてくれたじゃん!

「持ってきてるはず
だったけど違ったんだよ」

つまり忘れたわけね。

「いいよ」

そして机をくっ付けてきた。

「ありがとう」

「別にいいよ。
あたし優しいから(笑)」

「あ、そうだった」

笑う朝陽。

…こういうのいいな。
何て言うか、落ち着く感じ?

人間でこんな風に思うの、
響子以来かも。