「あ、コレ、ありがとな」

ん?
よく見ると、ファントムの
手の中には雫石が。

「あ…れ!?何で?」

まさか支えてる時に
盗られたってわけ!?

「信じらんない!
…支えてあげたのに!
返しなさいよ」

「それはそれ。
これはこれ。
ま、いーじゃんか」

「全然良くないから。
…助けなきゃよかった…」

「そんなこと言うなよ。
俺は感謝してるけど?
じゃなかったら捕まってたし」

「…感謝してるなら
態度で表して。
…しかもあんたなら
簡単に脱け出せたでしょ」

天界人なんだから!

「そんなこと言うなよ。
悲しーじゃん?
じゃあまたな」

そう言って、どこかに
言ってしまった。

それにしても何で
あたしのこと知ってるんだろ…

あいつ…月の国の人間?

だとしたらわざわざ
あたしの邪魔するわけない。

…てことは誰なのよ!?