ーー予告時間10分前
あたしは予告場所の屋根の上に座っていた。
勿論レヴェリーの姿で。
予告時間になったらまず正面に降り、中に入る。
そして雫石を盗みだし、
(雫石っていっても、加工されているものです!)
ファントムが帰るところを引き留めて問いただす。
これが今日の計画。
「あんなに捜しちゃって…
警察は気の毒だね」
「うーん」
「ってさっきからどうしたの?
レヴェリー元気ないよ?」
「そんなことないもん」
実は図星。
昼間のことが気になってる。
響子が朝陽を好きだってのは前々から知ってたのに。
響本人から聞くのはダメージが強かった。
人間だし、
恋人いるし(正確にはいた…か)、
しかも別に好きなわけじゃないのに。
どうしてだろ。
考えれば考えるほどわからない。
はあーー。