♡双恋♡

「あ、ここ。あたしの家。」

「ふーん。じゃ、またな。」

「う、うん。って、あれ?」

あたしはポケットに手を突っ込んだまま

固まった。

やばい、鍵がない。


「谷村?入らねーのか?」

「あ、あのね。鍵がない、かも。」

「…まじか?」

「うん。」

あたしは、京吾に

「ちょっと待ってて。」

と言って、お母さんに電話をかけた。


『お、おかーさん?』

『夕凪?どうかしたの?』

『お母さんって、今家にいる?』

『あー、それがねぇ、今日夜ちょっとでかけてるのよ。』

『ゆ、ゆーたは?』

『あの子は、友達の家よ。どーかしたの?』

『なんでもない。じゃーね。』

あたしはそんだけ言って

電話を切った。