「…ゆーなぎっ。」

「きゃっ!け、けーごっ。」

「びっくり、した?」

「当たり前でしょっ。」

「よっしゃ。」

京吾は最近、たまーに意地悪になることが多くなった。

本人は、元からとかゆうけれど

明らかにSからドSになってる気がする。

「卒業式、だね…。」

「始まる前からそんな顔すんなって。」

「うー…。だってー…。」

こっからが、あたしにとっては勝負なのだ。

公立の受験発表は、明日だし、

今日は卒業式で、泣きそうだし。

京吾とこうやって一緒に学校に行けるのも、最後なのだから。

「一生会えなくなるわけじゃねーんだから。な?」

「…うん、そうだよね。」

京吾が一生懸命あたしを元気づけてくれてるのがわかって

すごく嬉しかった。