どうしようもなく、好き。

「ゆう!!やめろ!!」

誰…?


後ろから力強く抱き締められた。


「ど…して? 何でいるの…?」

「お前が…。」

「お願い…お願い!離して!死ぬの!死にたいの! 生きてても楽しくない!」

「何考えてんだよ!俺は…お前がいないと楽しくない!お前がいないとダメだ!」

「山田くん…? 彼女いるでしょ?」

「嘘だよ…」

「何よそれ…てか、何で来たのよ!」

「お前が好きだから来たんだ。だから死なないでくれ! 今すぐ降りて、俺と帰ろう。」

「山田くん、私のこと好きなの?」

「っ…あぁ!問題あるか!!?」

「私、最低なんだよ。知らない人に犯されて…写真もとられて…」

涙が溢れる。今の私の顔は涙できっとぐちゃぐちゃ。


「っ…」

唇に暖かい感触が…気づいたら山田君の顔が近くにあって、キスされてた。

「俺は、どんなお前でもずっと…ずっと抱き締めててやる」

そういって私を強く抱き締めた。

「ううっ…山田く…」

「なぁ…今日の空はこんなにきれいだぜ、雨なんて降りそうもない。 お前の涙が枯れた時はきっと、もっときれいな空になるよ。」

「ううっ、ぅゎーーん」

「泣いて…泣いて泣いて、涙が枯れるほど泣いて。そして笑って。したらゆうの笑顔のおかげで空が嬉しくなるよ。 今はきっと悲しい気持ちだから空も悲しく見えるだろ…? そしたら俺が空をきれいに見させてやる、俺が空に魔法かけてやる。ついでに優の笑顔になる魔法も!」

そう言って彼は優しく笑った。

彼の笑顔はまるで青空にしか似合わない太陽のようだった。