薬が抜け、母は仕事復帰した。


 仕事復帰とは言え、母が仕事として選んだのは、夜の仕事だった。



 不登校の俺は、出勤時間に合わせて風呂を入れたり、弟に飯を作ったり、家のことをやった。



 半年で、母は何百万も稼いだ。


 しかし、祖母には、祖母の息子が建てた家のローンがあり、それを払うためにした借金もあり、給料は母の手元には残らなかった。