『おしっ、到着っ♪』

「ありがとうございますっ!あの・・・すみません、重たかった、ですよね・・・。」

『いや、全然。むしろ、軽すぎるくらいだった。ちゃんと、飯食ってんのか?』

「いえ、そんな・・・。」

『あっ、そーだ。君も、新入生なんだよね。名前、なんてゆーの?』

「音宮 春歌、です。作曲家志望です。」

『へぇー、俺は、美風 蓮っ!アイドル志望だぜっ☆★☆よろしくなっ!』

うん、やっぱ、レベル高いなー。さすが、アイドル志望・・・。

「はいっ、よろしくお願いしますっ。」

『そんなに堅くなんないで。同い年なんだし♪ってか、可愛いから、アイドル志望かと思った。作曲家志望なんだー。』

「う、うん。でも、私、全然可愛くないよ。」

『そんなことねーって!!もっと、自分に自信もてよっ!・・・って、うわっ、あと3分だっ!!!』

「あっ、本当だ!急がないとっ!!」

『おしっ、ダッシュでいくかっ!同じクラスになれるといいな。じゃーなっ、音宮っ☆』

「うんっ、またね。」

私が言い終えると、美風くんは行ってしまった。

もう、姿が見えなくなってる・・・。

あいかわらず、速っ!!!

でも、美風くんが、あの時、助けてくれなかったら、遅刻どころじゃなかったかもしれなかった。

美風くんがいてよかった。

また後で、お礼を言いに行こうっと。

私も、そろそろ行かないと。