母はあれから何も言わなくなった…。


きっともう美優は諦めていると思っているのだろう…。


だけど美優は一人こつこつと準備を進めていたのだ。


そんな美優に母も実は気付いていた…


母は、そんな美優の熱意に負け、


絶対無事に帰って来る事を条件にアメリカへ行く事を許してくれた―――。






いよいよ明日は出発の日。


美優が無事に帰れるように、


朝から家族みんなでお墓参りに行った。


きっと空の上からも見守ってくれるだろう・・・。


私はお昼、あきチャンと最後のデェートを楽しんだ…。



そして夕食―――。


私はしばらく食べれなくなる母の味を噛み締めながらゆっくり味わっって食べた。


その日の夕食は、今までにないくらい美味しく感じた…。



私…、絶対無事に帰ってくるからね…。


絶対みんなを悲しませないから―――。