「ちっ違うんです。 何も・・・腕を掴まれるくらいです」 麻琉は少し照れているようだった。 「可愛い~!!」 麻琉がすごく女の子らしく見えた。 「私なんて全然。 その男水谷九路っていうんですけど、全然話はしないんです。 私が歩いて水谷が後ろを歩いてくるという感じなんですけど」 麻琉はその男の子が気になり始めてるのかしら? ふふふ。 麻琉に少しずつだけどほんの少しずつだけど、人との関わりを求め始めているんだ。 母親としてはすごく嬉しいような悲しいような不思議な感覚。