空色満開

「只今、帰宅しました」
私は家の玄関でそう言ってから中に入った。


「麻琉!!」

奥の方から走ってくる来駕さんがいた。


「どうしたんですか、来駕さん」

私が尋ねると


「お兄ちゃんだろ!!
そうじゃなくて、いじめにあったって聞いて心配で」

来駕さんも大げさなんだよね。


「大丈夫ですから。
きちんと、来駕さじゃなかったですね。
お兄ちゃんの言うことを守って録音しましたよ」

私はICレコーダーを渡した。



「今から解析するから」

お兄ちゃんは走って自分の部屋に消えていった。