空色満開

羽柴夫婦side

「亜梨沙~。
麻琉が電話切ったよ」

累が悲しげな声を出していた。


「麻琉は心配かけたくなかったんじゃない?」

亜梨沙は少し淋しげに言う。


「親子なのにな」

累も亜梨沙の話を聞いて淋しげな表情をする。



「あの子はまだ私たちに恩を感じているのね。
私はあの子の笑った顔を見たいただそれだけなのにね」

亜梨沙は携帯を握り締め、その手を累が握った。








end