空色満開

部屋に入ると、麻琉は気づいてないようだが俺には視線がきつい。







麻琉の母親が俺の近くに座った。

「麻琉の側にいて、みまもってくれてありがとう。
深くは聞かないでくれたんでしょ?」

そう言われるとちょっと違う。


「俺はガキのときに麻琉に会ってます。
麻琉の過去も知ってます。
俺は助けるって言って、助けられなかった罪滅しをしてだけなんで」
俺は自分の持っているコップを見た。






「そう・・・。
でもあなたは麻琉といてくれてるじゃない。
それだけじゃなくて、九路さんあなた麻琉に惚れてるでしょ」

俺は驚いて麻琉の母親を見た。


「ふふふふふ。
九路くんの麻琉をみる顔は“惚れてます”って顔してるもの」


そんなにバレてるのか!?



「私にかバレてないから☆
累も来駕も鈍感だし、麻琉なんて無自覚だしね」




俺はコップの中の飲み物を飲み干した。