「多田、くん?」


萌々ちゃんの声で我に返る。

俺は教室で何してんだよっ!!!

やべー・・・恥ずかし。


「悪いっ」


とりあえずいっぱい謝りながら

席に戻る。

手を握った手が熱い。

手をあてさせた胸が熱い。

君の瞳に俺だけが映ったことが

こんなにも嬉しい。

君に好きな人がいるとか関係ない。

俺は君だけに俺だけを見てほしい。

輝じゃなくて俺を

好きになってほしい。

あの綺麗な瞳に俺だけを映して。

俺はもう、君以外を好きになれない

さっきのたった一瞬で

なんでこんなにも・・・・。