「おなか痛いならトイレに・・・」

「へっ?」

「え、ちがうの??」

「・・・違うよ、痛いのはココ」


そういって私の手を取り、優しく自分

の胸に当てた。

目は私から離さない。

切なくて、悲しい真剣な目。 

その目に、時が止まったかと思った。

多田君のまっすぐな目に戸惑う。


「多田、くん?・・・」

「・・・っごめん、今のなしっ//」


急いで自分の席に座る多田君。

心が痛いって意味・・・だよね。

なんで?

なんでそんな目をしてたの?

多田君の事全部知りたいのに。

分からない。