愛しい世界は君がいるから




「萌々?大丈夫か?

 具合悪いとか?」

「・・・胸がチクチクする。」

「・・・・・。」


私が見てる方を見て輝は黙って

凄く悲しそうな顔で


「恋してんだ。愛斗に。」


一度も見たことがない輝の笑顔

凄く切ない笑顔。


「輝?どうしたの??」


ちっちゃいコロのようについ癖で

輝のほっぺを優しくふれた。


「え、あ・・・ごめん」


その手を輝につかまれた。

触られるのやだったかな?

そりゃ、もう高校生だもんね。

輝は悲しそうな顔で私の手を

握ったまま、目を合わすだけ。