愛しい世界は君がいるから





俺は黙ってずっと


抱き締めてくれてる萌々に


すがりつくように泣きまくった。


人前で初めて泣いた。


萌々の笑顔は俺の親に似てて


だからか・・・


俺はどうしても、何があっても


その笑顔だけは失いたくなかった



「ごめん、萌々。

俺やっぱりどうしても…」


「うん?」


「・・・せめて5年。5年待って」



俺は今のままじゃ


この笑顔を萌々を守れない。


萌々が死んだら多分俺は


絶対立ち直れない。


そんな男じゃ駄目なんだ。


一人でも生きていける男じゃないと



「うん・・・・・分かった」


「・・・5年後、必ず」


「必ずね・・・」



俺達はキスをした。


離れても大丈夫なように。