ハッピーエンド



「イクミ」

名前を呼ばれて、私はハッとした

どうやらいつの間にか、寝ていたらしい

私は大きなアクビを1つした

目を擦ると、
だんだんと視界がハッキリしてきた

「おはようございます」

彼は笑顔のまま、
私の顔を覗きながら言った

私はその顔をみて、面白くなって、
ふふ、と笑って「おはよう」と返した

時計を見ると、朝の7時だった

私は、夜中に博士から
電話があったのを思い出した

「そういえばね、ケイ」

私はケイの両手首を掴む

ケイはきょとんとした表情をしている

「どうしたの、イクミ」

私は少し、もったいぶった言い方をする

「なんだと思う?」

すると彼は、ベッドから起き上がり
足を床に下ろした

「駅前のパン屋さんが
新作のパンを出した」

私はそれを聞いて、ムッとした顔をした

彼は、私の顔を見て笑う

「…でもパンは食べたいかも」

私は本音を呟いた

すると彼も言った

「うん、食べたいね」

そうして、今日のお昼の予定が決まった

駅前のパン屋さんに行って、
パンを食べるという予定

「答えは何?」

「博士から電話がありました」

「どんな電話だったの」

「ケイの身体が
パワーアップするっていう電話。」


しばらくの間、ケイは目を見開いていた

そして、ようやく彼は
状況を把握できたらしく

勢いよく、立ち上がった





「イクミ、今日はどの服を着よう」

私は、その言葉を聞いた瞬間、
思わず「へ?」と声を出してしまった

「だって今日は、
僕がパワーアップするんだろう」

「うん、まあ」

「だから格好いい服を着るんだよ」




私は彼と、近くの服屋で
黒いジャケットを買った