まっなんでも良いけど…
ケーキは出るんだろうか?
いや!
食べないよ!?
たっちゃんのバースデーケーキだしね!
うん。
でもどんなんか楽しみ!
誰が用意するのかなぁ?
麻紀は作らないって。
もう予約してあるからって。
準備してあるからって。
麻紀ではないらしいし、一体誰が?
まぁ、何でも良いけど。
ショートケーキかな?
苺たっぷりショートケーキがいいなぁ…。
えへへへ〜♪
「ももぉ〜」
ふぁ?
「あ!麻紀つぅん♪」
「あっ!可愛い!さっすが晴香さん♪」
アタシが持つ、抱え切れないくらいの花束を見て歓喜の声を上げながら目を輝かせてる。
「だよねぇ〜♪たっちゃん気に入るかな?」
「絶対喜ぶよ!」
そか。よかった。
「じゃ、行こう」
たっちゃん家の実家は隣町にあるらしい。
電車で行くのかと思ったけど駅についた麻紀は電車に乗る様子はない。
ロータリーにあるベンチに腰を下ろすとどこかへ電話を掛けている。
「もしもし、今駅に着いたけど…うん、じゃよろしくね〜」
他にも誰か来るのかな?
「今から迎えが来るから待ってよう」
「迎え?誰が来てくれるの?」
「ん〜?知りたい?」
「え?うん。」
「…やっぱ教えないッ♪」
「えぇぇ?なんで?」
「まぁ、来ればわかる」
なにそれ。
なんで教えてくれないの?
ケチ…
いいもんね!
来たらわかるしね。
麻紀が教えてくれないから余計に気になるけどその答えはすぐにわかった。
なんで麻紀が言ってくれなかったのかも。
麻紀が電話して10分くらいでその人はやってきた。
「あ、来たかも!行こっ」
「え、うん」
アタシの手首を掴んで走る麻紀に急かされてその人がどこにいるのかキョロキョロ見回すけどアタシの知ってる人は見当たらない。
駅から数人の学生が出てくるくらいで後は客待ちのタクシーが数代いるだけ。

