「じゃ、行ってくるね〜」
家を出ようとするとママにフラワーショップのみんなにと重い紙袋を渡された。
中身はお菓子。
日頃から良くお世話になっているから頻繁に差し入れをするママ。
たまに頼まれてアタシが渡しに行くんだけど、ママが選ぶお菓子はおいしいとご好評だ。
て、そんな事はどうでもよくて!
早く出来た花束みたいなぁ♪
晴子さんは本当センス良いから楽しみ!
早く見たくて足早にむかった。
「こんにちわ〜」
ドアからひょっこり顔を出してお店の中を覗くと、ちょうど晴子さんがカウンターで作業中だった。
「モカちゃん、いらっしゃい♪」
「うん。はい、これママから」
「ありがとう。いつも悪いわね?ブーケ出来てるから今持ってくるわね!」
えへへ
「うん。お願い」
待ってる間に店内を見回していると赤いカーネーションが目に入った。
母の日に向けて作られたアレンジメント。
可愛い♪
母の日は毎年決まって晴子さんに頼む。
毎年違うものを作ってくれるの。
たまにお手伝いもするんだっ
「は〜い、お待ちどうさまー」
「うわぁ〜!キレイッ!さっすが晴子さん♪」
「気に入ってもらえたかな?」
「うん!大満足!麻紀も喜ぶよ!」
「ふふっありがとうございます。あ、モカちゃん今年はどおする?」
「んん〜、考えとく!」
「了解!」
へへっ♪
お金を払って生き生きしたお花達を両手に抱えて歩きだした。
上機嫌で歩く。
たっちゃん家ってどんなだろう?
マンションに一人暮らしらしいけど今回お邪魔するのはたっちゃんの実家。
マンションは狭いかららしいけど…
そういえば今日は何人くらい集まるのかな?
麻紀はみんなって言ってたけど…
たっちゃんはクラスを請け負ってないし…
麻紀のクラスの子とか?

