「ねぇ!麻紀きいてる!?」


「……うん?」


んもぅ!麻紀ってばぁ!

さっきからアタシの話なんて聞いちゃいないんだから!

ずっとたっちゃんに釘づけでこっちを見ようともしない。

別に良いけどさ〜。

麻紀嬉しそうだしね。




たっちゃんを見にきて一時間。

麻紀はずぅーっとたっちゃんをガン見!

すごいね!

一瞬も目を離さないなんて。

麻紀が相手にしてくれないからアタシは暇で携帯をポチポチいじってる。



はぁ。

つまんない。





「桃香、コート空いてるから遊んでくれば?」

「え…麻紀は?」


アタシが暇してるのを見兼ねてかやっと麻紀が話し掛けてくれた。


「あたしはたっちゃん見ていたいからさ♪」

「…ぶーぅ」

「ごめんね?」

「んー、いいよ!じゃ遊んでくる!」



アタシが隣で暇そうにしてるからたっちゃんに集中出来ないかな?って思ったから一人ボールで遊ぶことにした。



ドムドム…


一人シュートして遊ぶアタシ…

投げては拾って、拾っては投げて…

なんか寂しくない?アタシ!

あーぁ。


そういえば体育館には女子バスケ部しかいないけど男子はいないのかな?

休みとか?



いいなぁ…

アタシも混ざりたい。



「じゃぁ休憩ー!」


あ、みなさん休憩みたい。

たっちゃんは…

あぁ、麻紀に捕まってますよ。



「「お疲れ〜」」

ん?

…う、わあぁあぁああぁ!!!

な、なんで!?

何なに?!




どうして葉澤先輩がここに!!



「あ!桃ちゃん!」

あ、しげくんじゃん。

しげくんって葉澤先輩と仲いーなぁ。

いつも一緒だし

って!うぎやあぁあ!!

こっ、こっち来る来る来るうぅ!!


「何してんの?桃ちゃん♪」

「あ、あ、遊んでたぁ」

「…あ、あぁ、そうなんだ」

うわっ思いっきり吃った!

恥ずかしい…