その笑顔、なんか怖いんですけど!
「少しお話があるんですがお時間よろしいかしら?」
にっこり微笑んだ緩巻髪の女が言った。
どうしよう・・・関わりたくないけど行かなかったら余計目を付けられちゃいそうだし・・・
迷っていると隣にいる美香が口を開いた。
「飛鳥先輩、桃ちゃんに何のようですか?もうホームルーム始まりますけど。」
美香?
この巻髪知り合い?
聞きたいけど聞けない。
「あら、美香さんじゃない。あなたこの方とお友達なの?」
「はい、そうですけど。話ってここじゃ出来ないようなお話しなんですか?」
美香が庇ってくれる。
「ええ。ここでは蓮美さんも話しずらいと思いますし、一緒に来ていただきたいわ。
で、蓮美さん、一緒にいらしてくださるの?それとも首席の蓮美さんはお勉強でお忙しいのかしら?」
む。
なんか今の嫌味っぽくない?
なんかむかつくかも。
「聞いてらっしゃるの!?」
もう!行けば良いんでしょ!
「勉強で忙しいんで手短にお願いしますね?」
美香が庇ってくれたけどここで行かなかったら負けのような気がして付いていくことにした。
………………
うぅ・・・・
なんか勢いで付いてきちゃったけど何するんだろう・・・
こっ怖いかも!
早速櫻田薫子に呼び出しを受けてしまうなんて。
数人の先輩に囲まれながらどこかに向かって歩く。
逃げられそうにない・・・
…まさか、殴られたりなんて事はないよね?
だって偶然会ってただ一緒に歩いてただけだし。
それに麻紀も一緒にいたし!!大丈夫だよね?
ドキドキしながら付いていく。
しばらく歩いて辿り着いた先は。
朝だというのになんだか 薄暗くて不気味な場所。
アタシを囲んだまま一行は立ち止まる。

