「ハァ…あんた達そこまで!桃が困ってる。」


「「………」」


麻紀の言葉に美香は黙ってアタシを見る。

しげくんは麻紀を軽く睨み付けている。


どうしていいかわからずにアタシは麻紀に助けを求めたく必死に目で訴えた。
さすがに哀れに思ったのか麻紀が口を挟んでくれた。


「………つぅか、桃って誰?」


はいっ!??
今更誰?って…何?


「はぁ!!!!??何言ってんの?あんた大丈夫?桃ちゃんは桃ちゃんでしょ!本当馬鹿ね。はぁ、、こんなのが幼なじみだなんて恥ずかしいわ!!」


「てめぇ、あんま言ってんなよ」


・・・どっどうしよう!しげくん、目が、目が、、、


「あ・・蓮美桃香、16才高一、桜中出身、A型、射手座、一年A組です!みかんが大好物でごわすっ」


Σ!!…

あ、焦りすぎて、今更なぜか自己紹介をしてしまった。しかも語尾がお相撲さんだしぃ…何言ってんだろアタシってば‥みんな引いちゃうよっ





「「「ぶはっっ!!」」」



‥‥へ?


「ははははっ」
「あははっ桃〜最高!」
「ごわすって…どっから来たんだよ!マジウケル〜〜」


・・・・・

わ、笑われてしまった・・・?


うわっ!な、なんかめちゃめちゃ恥ずかしッッ///



「あはは♪ねぇ、麻紀ちゃんだっけ?桃ちゃんていつもこうなの?」

「だいたいね〜」

「そぉなんだぁ!可愛いのは性格もなんだねっ♪」

「けど本人はわかってないからね、この通りだから」

「確かに〜」

‥ん?
アタシが何?
意味わかんない。
変な事言っちゃったから笑われてる。


まっみんな笑ってくれたからいっかぁ♪


「桃ちゃんッッ!!」


「俺下の名前が蓮美かと思ったし!」


………!

あ、そっかぁ。

朝電車で名前言った時名字しか言わなかったんだった!だから桃って誰?なんて言ったんだね!そっか!


「ごめんね?」

「うん。桃ちゃん、あの後家帰ってから来たんだね。まさか噂の蓮美桃香が桃ちゃんだとは思わなかった」
む!
噂?
祐子先生も言ってたけど……

「噂ってどんな?」