「どうして藤堂さんが作ってないとわかったのですか?」


  「藤堂の作る肉じゃがはこんなに甘くないからな!」


  原田さんは即答した。

  
  自分の作った肉じゃがを一口食べてみると確かに藤堂さんが作ってくれる物よりも甘かった。


  「あ、私愛ちゃんにご飯持って行って来ますね。」


  藤堂さんはいつもの通りに愛ちゃんに食事を運びにいってくれた。


  
  一昨日から藤堂さんが食事を持って行ってくれているらしいが、まだ1回も食べていないらしい。

 
  愛ちゃん…


  どうしたら元気になってくれるんだろう…

  
  しばらくすると藤堂さんが戻ってきた。


  手には持って行った時と同じ状態の食事。

  
  今日も食べなかったのか…


  「愛ちゃん今日も食べなかったのですか?」


  「はい…まだ元気もないみたいで…」