「あ、すみません。でもですね近藤さん、朝食を沖田さんが作って下さったのですよ!?」
近藤さんは机の上を見た。
「総司は料理も出来たのか?今までそんな様子を見せなかったのにな。」
「あ、いつもは藤堂さんの手伝いで野菜の皮を剥いだりしているのですが、1から1人で作るのは初めてで…」
「それでこの出来ばえは凄いですよ!」
藤堂さんが目をキラキラさせて料理と私を何度も見た。
藤堂さんは原田さんの側に行って身体を揺すった。
「原田さん、起きてください…朝ご飯ですよ。」
藤堂さんの声に原田さんは飛び起きた。
原田さんはいつもご飯を作ってくださっている藤堂さんの声しか反応しないのか…
なんだか面白い人ですね。
「飯だー!!早く食べるぞ!」
さっきまで寝ていたなんて信じられないほど元気がよかった。
「いっただきまーす!!」
原田さんは一番遅く起きたのに誰よりも早くご飯を食べ始めた。
「あれ?藤堂、これお前が作ってねーの??」
原田さんは藤堂さんに訊ねた。
「えぇ、今日は沖田さんが作ってくれました。」
原田さんは一口食べただけで味の違いがわかるなんてたいしたものだ。
