「えっと…わ、私…家から追い出されて…帰るところないんです…」

  

  流石に未来からやってたなんて言えなくありきたりな嘘をついてしまった…



  「そうなんですか…可哀想に…。では屯所に来ますか?」


  「え、でもそんなの急にいいんですか?」


  「いいですよ。みんなには私から伝えますので」

  
  この人はやっぱり優しい人だ…


  「じゃあ、お願いします…。」


  彼はしゃがみ込んで私と同じ目線で話しかけた。


  「あなたは何という名前なんですか?」


  彼は微笑みながら尋ねてきた。


  やっぱり優しい笑顔…


  「私は早乙女 愛です。あなたは??」


  私はどこかこの人の事が気になっていた…


  何だか知っているような気がしていたのだ…


  「愛ちゃですか、可愛いですね。外見とあってますね。」


  今までそんなこと言われたことなかったのに彼が急に言うから照れてしまった…


  「ぁ、私は新撰組一番隊隊長、沖田総司と言う者です。」



  新撰組一番隊隊長…


  沖田総司…

 
  ええええええ!?!?


  嘘、本当にあの沖田総司なの!?…