私はどうしたらいいのか分からなかった…


  ただ体中に不安が広がってきただけだった…


  手にぎゅっと力をいれると何かがあった…


  今もしも手を開けて何かがなくなったら嫌だったので握ったままにしといた。 


  少し経つと人混みは通り過ぎて行った。


  周りを見渡してみたが、翔汰の姿はどこにもなかった…


  人混みに流されたんじゃ…


  「翔汰…ッ…」