でも、人がぶつかってくるたび翔汰の手離しそうになった。


  人混みの中私は耳を傾けてみた。


  聞きとれたのは単語ばっかりだったが、


  『河原』


  『ひと暴れ』
 

  『飲み屋』


  『1ヶ月半後』


  だった。


  私の頭のどこかで“この人達は危険だ”という言葉がよぎった。


  この人達はいったい何者で何をするつもり何だろう…


  「うわぁッ!?」


  考え事してたから急にぶつかられても対処出来なかった…


  私は人混みの中転び地面に膝をついていた。


  「翔汰??翔汰ー!!どこにいるの?」

  
  一生懸命叫んだが翔汰からの返事はなかった…