小さな主人と二人の従者

 寂しそうな顔をされると、何だかこっちが悪いことをしている気分になる。

「この話はやめよう?お腹が空いたから、大広間へ行こうよ」

 ギャレットは実験室を出て、ジュリアも出るように言ったが、ジュリアは首を縦に振らずにもう少しここにいることを伝えて、先に行かせた。ギャレットはジュリアが見えなくなるまで、名残惜しそうにしていた。

「やっぱり・・・・・・教えてくれなかった・・・・・・」

 こうなってしまうことは何となく感じていた。
 残り時間をどうやって過ごそうかと考えたが、いい案が浮かばない。

「ジュリア?」

 呼んだのはカーシーだった。足音を消しながら実験室へ入ってきた。

「カーシー、どうしたの?実験するの?」
「そうじゃないよ。扉が全開だったから。何かあった?」

 浮かない顔をしているジュリアを見て、カーシーは何かあったのだと察した。

「さっき、ギャレットと話したけど、彼にとって嫌な話題だったみたい」

「どこまで話したの?」
「血の刻印のことだけ」