小バカにしたように
軽蔑したように
クスクス笑いながら月原を見ていると
「それならそれでちょうどいい。
この子をそそのかしたのは間違いなく俺だからな。」
月原は自信たっぷりに、満足そうにニッコリほほ笑む。
――なんだよ、コイツ
この状況でなんでそんな風に笑えるんだよ。
自分はオトナだから平気だって言いたいのか??
俺は子どもで自分はオトナだから、オマエなんて敵にもならない……そう言いたいのか??
だったらムカつく。
全部壊してやる。
コイツのこの余裕の表情を全部ぶち壊してしまいたい。
「なにそれ。俺なんて相手にもならない、そう言いたいワケ??」
冷たい視線に冷たい表情
それらをたたえて月原を睨みつけると
「まぁ…言い変えればそうなるのかもしんねぇなぁ。」
月原は飄々とした表情をたたえながら、フフッと笑う。
「…どういう意味だよ。」
「たかだか高校生のオマエなんかに目くじら立ててるほど、俺は暇じゃねぇ…ってことだよ。」



