嘘ついて俺を焦らせる気だったんだろうけどさ??人選が悪すぎだよ。

ありえなさすぎる。



とにかくあんな嘘は放っといて……今の俺にできることはさ?まずは明日の朝、今日のことを真彩に謝ることだけだ。


そしていち早くHに持っていけるように仕向けなきゃ!


とにかく明日の朝、真彩に会って謝ろう。




――って……ヤバ。
明日も朝練してから学校行くから、真彩には会えないじゃん。


うーーん、どうするかなぁ……。



そんなことを頭のなかで考えながら、俺はキランと閃いた。



そうだ!
練習前に会いに行けばいいんだ!



真彩と俺は違う学校に通う、高校生。
俺はSGの近くにある公立校。
真彩は愛児園の近くにある公立校に通ってる。


電車でいうと5駅くらいの差があるんだけど……チャリで飛ばせばなんとかなるかな。


うん。
コーチには忘れ物したって言い訳して、真彩に会いに行こう。


サプライズって女の子は好きだし……。忙しい合間をぬって会いに行ったら、きっと真彩も許してくれる。


うん!!そうしよう!!



ジュンのついた不吉な嘘に踊らされることなく、明日のサプライズを決めた俺。


真彩と月原は絶対に俺を裏切らない。


そう信じて、何一つ、疑わなかった――……