あの日、あの夜、プールサイドで




信じろ、光太郎。
寧々は必ず見つけ出せる。

大丈夫だ。
俺は寧々を一人ぽっちになんてさせやしない。





「大丈夫。
寧々は大丈夫だから。」


「…うん…。
うん…!!!」


「大丈夫だって信じよう。」





そう信じなきゃ…
全てが悪い方向へと向かってしまう。





俺と真彩
14歳と16歳の無力な手のひら


俺たち二人はお互いの不安の全てを吹き飛ばすように、お互いの手を強く強く握りしめる。



――大丈夫、大丈夫



そう呪文をかけた後


「寧々!!」


「寧々ちゃーん!!」


俺たちは、ただひたすらに寧々の名前を叫び続ける。






真夏のヒマワリ
俺の大事な妹の笑顔を求めて
俺は声の限りに叫び続ける。







「寧々ー!!」

「寧々ちゃーん!!」



二人でキョロキョロしながら辺りを探していると



「あ!コウちゃん!!!」


目の前から汗だくのジュンが俺たちの目の前に現れた。





「ジュン!寧々…寧々は!!?」


上がる息を抑えながら
アイツの肩に手を置いて、寧々の安否を確認すると


「愛児園の裏の雑木林でコレが落ちてたんだ。」


ジュンはそう言って
俺の目の前に小さな小さなハンカチをズイッと差し出す。