次に目を覚ました時、誕生日はあっさり過ぎ去り、朝が訪れていた。



 以上。



 それが、史上最悪の誕生日の全貌だ。


 けれど改めて思い返せば、それは全く最悪ではなかった。



 何故なら、私は独りではなかったから。



 そこには、珀がいた。




 珀が、いたのだ。