何だかんだ言って、義父に真っ向から牙をむくことは、きっと出来ない。


(例えば、珀とお義父さんが喧嘩して……もちろん、穏やかな珀とこれまた穏やかなお義父さんが喧嘩なんてしないけれど、その例えばがあった時に、私はどうしているか……たぶん何もしないんだ)



 つまり結局、悪いのは全部母だと思うことにした。



 そうやって独り、負のスパイラルに陥った私に、やがて天気までが攻め始める。

 ゴオ~~っと、獣が唸るような響きの生ぬるい風が、古いログハウスに幾つも体当たりしていく。


 私はオズの魔法使いのドロシーが、こんな感じのボロいログハウスごと竜巻に呑まれたことを思い出し、ぎゅっと目をつぶった。




「それ、何ごっこ?」