いくら勉強しても英語が話せない私と違い、珀はあっという間に日本語をマスターしてしまった。 おかげで言葉の壁も取り払われ、私たちは、すっかり仲良しだった。 「~~~ ~~~ ~~~」 珀の歌声はどこまでも澄み切り、やかましいアブラゼミの羽音すら潜まるように思えた。隣で耳を傾けながら、音痴な私はちょっぴり羨んだ。 私たちは、その日も神社公園にいた。